架空ブランドとメディアアートが融合、
物語を体験する空間演出として公開。
2026年7月22日から8月28日までの38日間、渋谷ストリームホール(東京都渋谷区)で、体験型イベント「Ehtel “Release” Party – Produced by SWAG」が開催された。主催はUKAB Lab.、制作・演出は(株)SWAG。

▲ Ehtelの発売記念ポップアップとして、試飲やグッズ販売を行う4階エリア。架空のブランドでありながら、実際に商品を手に取り、味わい、撮影できる空間となっている。
POP UPから始まる
五感を刺激する空間体験
SWAGは、シンユニティグループのクリエイティブカンパニーとして、プロジェクションマッピングやイマーシブコンテンツ、商業施設、アートプロジェクトなど、多様な空間の制作・演出を手がけている。同社には、「OSAKA ART & DESIGN 2026」に参加したアーティストをはじめ、多彩なバックグラウンドを持つクリエイターが在籍する。同イベントでは、それぞれの感性や表現を持ち寄り、「刺激」を空間全体で立体的に描き出している。
会場は4〜6階の3フロアで構成される。4階は、架空のエナジードリンクブランド「Ehtel(エテル)」の発売記念ポップアップとして、試飲やグッズ販売を行うエリアであり、無料で入場できる。架空のブランドでありながら、実際に商品を手に取り、味わい、撮影できる空間として設計されている。続く5階「刺激の実験場」では、五感に働きかける刺激に加え、ドーパミンなどの反応から着想を得たコンテンツを各ブースに配置。多彩なデザインの空間を巡りながら、説明に頼ることなく、直感的に楽しめる体験を提供する。
そして6階「AFTERIMAGE」では、接触・声・光・残像をテーマにした体験型メディアアートを展開。来場者のアクションに応じて空間が反応する展示や、体験の痕跡をビジュアルとして持ち帰ることができるコンテンツなどを通じ、刺激に対する身体の反応や余韻を空間演出として表現している。
▲ 椅子に座ると、足元の映像(LEDディスプレイ)に波紋が広がり、椅子に振動が伝わる(5階「刺激の実験場」)。
▲ 穴から出てくるモンスターをハンマーでたたきまくるゲーム(5階「刺激の実験場」)。(モデル:アイドルグループ「8°世界が変われば、」)
物語を読み解くことで
深まるイマーシブ体験
今回のイベントは、「Ehtel」の発売記念ポップアップを入り口に、フィクションストーリーとメディアアートを組み合わせて展開する体験型エンターテインメントでもある。会場全体には、架空の企業「UKAB Lab.」による実験というストーリーが散りばめられている。全体監修を担当した(株)SWAG・(株)シムディレクト(シンユニティグループ)の志満津 勇馬氏は、『4階のPOP UPストアを入口に、その先にはメディアテクノロジーを取り入れたメディアアート空間が広がっています。今回はB to C向けのイベントとしてSWAGの名前を前面に出していますが、シンユニティグループならではの多彩なクリエイティブやメディアテクノロジーを体感していただきたい』と話す。
さらに、『このイベントはメディアアートだけでなく、物語ももう一つの軸になっています。Ehtelというドリンクが何なのか、このイベントは何のために開催されているのか。その答えにつながるヒントを、POP UPストアの装飾や各フロアのサイン、Webサイトなどに散りばめました。メディアアートを楽しみたい方にも、物語を読み解きたい方にも、それぞれの楽しみ方で空間全体を体験していただければ』と続ける。
Ehtelの世界観は、古代ギリシャ神話に登場する「Lethe(レテ)の川」に着想を得たもの。UKAB Lab.は、未知の成分を含む架空のエナジードリンク「Ehtel」を開発した研究機関という設定だ。会場ではその発売記念ポップアップが開催されているが、華やかな装いの奥には、明かされていない物語が潜んでいる。
一見すると無関係に見える出来事や展示物も、注意深く見ていくと少しずつつながり始める。UKAB Lab.は何を研究し、なぜEhtelを開発したのか。そして、このポップアップは本当に商品の発売だけを目的としたものなのか。物語の全貌は語られず、来場者の発見と解釈に委ねられている。
会場内には、Ehtelにまつわる情報が、映像、サイン、アンケートなどを通じて断片的に配置されている。来場者が利用する会場マップサイトにも、実は研究員だけが閲覧できる裏側のページが存在するという。来場者は空間を回遊しながら違和感や情報の断片に触れ、Ehtelの世界を少しずつ感じ取っていく。メディアアートとして楽しむことも、物語を深く読み解くこともでき、体験の深度を来場者自身が選べる構成となっている。
▲ スクリーン上のモンスターにボールを当てて討伐するゲーム。ボールが当たると身につけたデバイスに衝撃が伝わる。(モデル:アイドルグループ「8°世界が変われば、」)
▲ LEDスクリーンに囲まれた空間。足元のペダルを踏むと映像が加速、前方から吹く風も相俟って深い没入感が得られる。(モデル:アイドルグループ「8°世界が変われば、」)
▲ 平衡感覚を失うような映像空間。吊るされた照明は、人に反応して点灯するようになっている。
▲ 自分の声が変化し、光となって道を照らしていくインスタレーションのような体験エリア。
▲ 6階「AFTERIMAGE」では、来場者のアクションに応じて空間が反応するなど、接触・声・光・残像などをテーマにした体験型のメディアアートコンテンツが展開。
リアルなブランド表現で
新たなIP創出を目指す
架空ブランド、リアルな商品、メディアアート、空間演出を組み合わせ、新たなIPの創出を目指している点も「Ehtel “Release” Party – Produced by SWAG」の特徴の一つだ。ポップアップやグッズ、ストーリーの断片を回遊しながら楽しめる構成は、物販やコラボレーション、SNS展開、別会場での再展開など、イベント後も継続的に価値を広げていくことを視野に入れたIP創出モデルとして設計されている。
志満津氏は、『メディアアートと物語を自然につなぐため、実在しそうな架空ブランドであるEhtelを立ち上げ、実際に飲めるドリンクやPOP UPストアまでつくりました。本当に存在していそうだと感じられる入り口をつくることが、今回のイベントの肝だと考えています』と振り返る。
さらに、『シンユニティグループは、メディアテクノロジーやクリエイティブだけでなく、造作や店舗デザインまで含めた総合的な空間演出を強みとしています。各フロアで異なる表情を持つメディアインスタレーションはもちろん、空間全体を通して一つの物語を体験できる演出にも注目していただければうれしい』と話した。
【問い合わせ】
(株)シムディレクト
Tel.03-5628-2896
https://www.symdirect.co.jp





