ものづくりとITテクノロジーを使った
ソリューションカンパニーとして
問題解決のための商品を提供していく。
(株)セイビ堂は、これまでも自社オリジナルのLEDビジョン「SLED VISION(スレッドビジョン)」やクラウドサイネージシステム「envi(エンヴィ)」、STB「MC-BOX2」などを開発・販売してきた。そして2024年春には広告配信プラットフォーム・配信管理システム「ロボティクスアドプラットフォーム」の提供を開始する。今回は代表取締役の阿部慎也氏に、この「ロボティクスアドプラットフォーム」の詳細を訊いた。
▲ セイビ堂 代表取締役の阿部慎也氏。
効率化を重視した
広告配信プラットフォーム
———「ロボティクスアドプラットフォーム」について教えてください。
「ロボティクスアドプラットフォーム」では、広告代理店が有するデジタルサイネージに対して、一括対応することができます。これまではデジタルサイネージに広告を出稿するとき、商業施設の中や駅の中、コンビニなどそれぞれの媒体ごとに対応をしていたと思うんです。そういった煩わしさを取っ払うことができます。広告代理店を問わず、デジタルサイネージの広告枠を購入することができるので、クライアントの出稿内容に合わせて、幅広い媒体の中から最適な枠を探すことができるんです。
「ロボティクスアドプラットフォーム」の特長としてもうひとつ、条件を指定することができます。例えば、“晴れているときに広告配信したい”と指定すると晴れているときだけ自動で広告を配信します。広告料金は、実際に配信された回数で決まります。条件には、配信期間や予算、時間帯、場所など基本的な情報に加え、年齢や性別などターゲットの詳細や、天気・紫外線・花粉の情報など、あらゆるものを設定可能です。該当する条件を設定すれば、広告出稿する方は無駄なく広告を打ち出すことができます。
さらに、入札された枠での広告配信だけでなく、空いている枠に自動で広告配信ができますので、媒体収入を最大まで引き上げることができます。「ロボティクスアドプラットフォーム」は、当社のデジタルサイネージだけでなく、他社のデジタルサイネージにもお使いいただけます。
———「ロボティクスアドプラットフォーム」の開発の経緯を教えてください。
「ロボティクスアドプラットフォーム」は、セブン&アイグループと一緒に開発したシステムです。セブン&アイグループの大型ショッピングセンター「アリオ」の全店舗を媒体にしようということでスタートさせました。「アリオ」は21店舗ありまして、施設の中には、大小さまざまなデジタルサイネージがあり、その数は260台です。これを1つの媒体にしたいと、「ロボティクスアドプラットフォーム」を開発したんです。
自然な流れでサイネージへ
近日液晶モニターも発売予定
———セイビ堂はもともと看板製作をしていて、現在はデジタルサイネージも取り扱っていますよね。どのようにしてこのような流れになったのでしょうか?
当社は看板屋から始まったと思われがちですが、デジタルサイネージも当初からやっていたんです。LEDビジョンやLEDモジュールをつくって、配信ソフトも制作していました。でもチャンネル文字や内照式看板の売上が伸びていた反面、デジタルサイネージはなかなか伸びなかったんです。頼まれればやりますよ、といった程度でした。
そして時代が変わり、世の中でデジタルサイネージが増えてきて、当社もLEDビジョンをつくっていたこともあり、自然な流れでそちらに重きを置いたという感じです。
———セイビ堂の主力LEDビジョン「SLED VISION」についても教えてください。
「SLED VISION」は、ピクセルピッチ1mmの超高精細LEDビジョン「ULTRA HIGH RESOLUTION」、屋内外を問わずあらゆるシーンに最適化するよう2.54mm〜10mmと汎用性のあるLEDピッチをラインアップする「スタンダードシリーズ」、高い透過率で高輝度の「シースルービジョン」、カーブ、アーチ状、円筒状に曲げることができる「フレキシブルビジョン」を取り揃えており、用途に合わせて選んでいただけます。
さらに近日、屋内外問わず使える業務用液晶モニターとして「QUILLA(キーラ)」の販売も予定しています。これはホワイトボードのような使い方ができるほか、高輝度仕様なので、ショーウィンドウの内側から屋外に向けて映像を提供することもできます。55インチ・65インチサイズ、そして、電子POPのように使える小型のものなど、「QUILLA」シリーズとしてさまざまな種類を用意しています。
そして、「QUILLA」には当社が開発したSTBの「MC-BOX2プラス」が搭載されています。「MC-BOX2プラス」には、デバイスマネジメントシステムが備わっており、通信が途絶えたり、OSがフリーズしたりすると、それを検知して自動で再起動して問題を解消します。指定したソフトしかインストールできないようになっているため、ウイルス対策にもなります。「MC-BOX2プラス」は、これまでSTB単体での販売は行っていなかったのですが、2024年の1月頃に販売開始予定です。
▲ 「SLED VISION」採用事例。大型ショッピングモール「セブンパーク天美」(大阪府松原市)のメインホールである「AMAMI STADIUM」の1階から3階の吹き抜け部分に設置されている。サイズは約520インチでピクセルピッチは3.9mm。
問題解決のために
サイネージを選択してほしい
———デジタルサイネージに関する、商品が充実してきましたね。
そうですね。ハードは「SLED VISION」、STBは「MC-BOX2プラス」、クラウドサイネージシステムは直感的に動画制作できる「envi」、今回新たに加わる「ロボティクスアドプラットフォーム」、そしてこれらに加え、施工と保守もトータルサポートできることが、当社の強みだと思っています。
デジタルサイネージを導入したい、というお客様からは、やはり運用をどうしていくか、広告収入は得られるのか、ということを聞かれることが多いです。これまでは、広告を取ってくる会社は別ですよ、と説明するしかなかったのですが、デジタルサイネージと広告の配信管理がセットになっていると、広告を出稿したいという方も増えると思うんです。
———2024年はセイビ堂にとって新しいスタートになりそうですね。
本当にすごく楽しみです。かなり準備してきたので皆さんに良い商品だねと言っていただけると嬉しいです。
当社はあくまで、ものづくりとITのテクノロジーを使ったソリューションカンパニーとして志をもっています。ですので、企業の問題解決のためのソリューションを提供していきたいんです。
例えば、コインパーキングの混み具合で値段が変化するLEDディスプレイを提供したこともあります。混雑している時は高く、空いている時は安く、自動で金額が変わるようにしました。
このようにデジタルサイネージを使ってお客様の抱える問題を解決していきたい。単純に“デジタルサイネージにします”だけではなくて、アイデアを盛り込んで、デジタルサイネージならではの使い方を提案していきたいと考えています。何か困っていることがあれば、ぜひ当社へご相談ください。
【問い合わせ】
(株)セイビ堂
〈本社・工場〉
茨城県鹿嶋市長栖2156-93
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