ただ体温を測定するだけではなく、リアルタイムで管理できる。
クラウド配信システムを軸にデジタルサイネージソリューションを提供するBOEジャパン(株)は、顔認証付きの体温測定サーモグラフィーカメラとモニターが一体となったソリューションの提供を開始した。
▲ BOEジャパンのオフィス受付に設置された非接触体温測定顔認証システム。
感染防止対策として新しい生活様式が定着
日本政府は2020年5月25日、新型コロナウイルス(COVID-19)の感染拡大に対する首都圏(1都3県)と北海道の緊急事態措置の解除を決定、同年4月7日に出された緊急事態宣言が約1か月半ぶりに全国で解除された。しかし、新型コロナウイルスへの対策はこれからが本番と言ってよいだろう。今後、再び感染が拡大することのないよう、私たちの行動には一層の責任感が求められる。また、感染防止対策として、新しい生活様式が定着していくことも考えられる。
そのひとつとしてすでに始まっているのが、飲食店や百貨店、学校やオフィスなどでの体温チェックだ。BOEジャパン(株)では、顔認証付きの体温測定サーモグラフィーカメラとモニター(8インチIPS広視野角LCD)が一体となったソリューションの提供を開始しており、すでに飲食店や学校、ビルなどへの納入が進んでいるという。
自動ドアやセキュリティゲート等と連動することができる
BOEジャパンが提供するこのソリューションは、非接触での体温測定が可能で、顔認証機能により顔データを保存(※1)、それらをクラウドにより一元管理できる(※2)というもの。端末に名前をつけることで設置場所ごとのデータ管理が可能で、例えば集計時に、管理画面上に体温の高い人だけを表示させるといったことも容易に行える。体温測定にかかる時間はわずか0.5秒、温度検出距離は1m(最適距離0.5m)。また、すでに登録されている顔であれば、マスクを着用した状態でも正確に認識する(3万人のデータベースをサポート)という。同社営業部の川島正徳氏は以下のように話す。
『これからは飲食店やオフィスなどに入る際、体温を測ることがマナーになり、それがスタンダードになると思います。今回ご提案させていただくソリューションは、ただ体温を測定するだけではなく、測定した日時と顔、体温を記録し、リアルタイムで管理することができます。そのため、勤怠管理に活用することも可能です。社員が出社したときと退社するときに記録し、クラウドで一括して管理できるので非常に便利です。細かい設定も可能で、例えば、37.5度以上の人やマスクをしていない人が来たときにアラートを鳴らすこともできます。勤怠管理や温度測定データはリアルタイムでクラウドへエクスポートされます。さらにIDカードをはじめ、ICカードや2次元バーコードなどにも幅広く対応可能なほか、自動ドアやセキュリティゲートなど外部の機器とも連動することができます』。
(※1)保存しないように設定することも可能。
(※2)クラウド版のみ。
イベントの受付・入場時の混雑解消、ウイルスの感染拡大防止に
新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、感染者の行動歴や感染源への接触歴に関わる情報は非常に重要なものとなった。BOEのソリューションを導入することで、こういった情報の管理も容易に行うことができるだろう。製品ラインアップとして、自立式の110cmスタンドタイプと卓上タイプ、壁掛け(埋め込み)タイプの3種類を用意している。
なお、BOEジャパンは、先述の8インチ体温測定・顔認証システムのほかにも一度に30名まで体温を計測できるソリューションを提供している。これは、サーマルカメラやAI顔認証技術、温度校正器の組み合わせによる高精度体温測定システムであり、大人数を一瞬(0.03秒以下)で測定できるのが特長。対応距離は3 ~ 5mで、誤差±0.3℃以下という精度の高さもポイントだ。すでに大学などが導入し運用を始めているという。
新型コロナウイルスの影響を受け、展示会をはじめ、多くのイベントが中止もしくは延期となっているが、今後、再開に向けての準備が進められるだろう。いざ再開となったとき、イベント会場では当然、入場時に体温チェックが行われることが予想される。同社の体温測定ソリューションには、イベントの受付・入場時の混雑解消、そしてウイルスの感染拡大防止を期待したい。
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