「第27回ファインテック ジャパン」BOEジャパン ブース

98型大画面8K映像に 来場者の視線集まる

　今回、BOEジャパンが展示した製品の中でも注目は、8K(7,680×4,320)対応の98型液晶ディスプレイ(輝度:500cd/m²)だろう。臨場感のある超高精細映像を提供可能なのはもちろん、広視野角(左右上下178°)で軽量(200kg以下)・スリム設計なのも特長。会場では、この98型大画面を部屋の窓に見立てて展示、最初はブラインドが閉まっている映像を表示し、そのブラインドが少しずつ上がっていくと、窓(液晶画面)の向こうには現実と見紛うような景色が広がっているという、8K映像による演出を行った。
　この演出はプレゼンテーションとして何度か実施されたが、毎回人だかりができるほどの盛況ぶりであった。
　なお、同社では現在、8K液晶ディスプレイとしては世界最大となる110型の製品もラインアップ、さらに今後は150型くらいまでなら製造可能だという。

IoTインタラクティブ 透明液晶ディスプレイシステム

　BOEジャパンでは、従来の受動的なディスプレイにとどまらず、クラウドやビッグデータ、AIを基に、様々なIoT端末への映像と情報の配信、またそれらを活用したサービスの提供が可能なIoTディスプレイシステムの提案を行っている。今回の「ファインテックジャパン」では、IoTインタラクティブ透明液晶ディスプレイシステム(特許出願済み)搭載の業務用冷凍冷蔵庫を展示し、コンビニエンスストアやスーパーマーケットでの活用方法をわかりやすく伝えた。
　前面が透明液晶になっているこの冷凍冷蔵庫を使用することで、例えば、子どもがこの冷凍冷蔵庫に近づくと、人感センサーとカメラにより、それまで表示されていた広告から、子どもに人気のドリンクの画像に自動で切り替わるなど、購買者にあわせたコンテンツ提供が可能となる。また、広告を見た後に購買にいたる「リーセンシー効果」も期待できるだろう。
　今回は業務用冷凍冷蔵庫での活用方法を中心に紹介していたが、博物館展示をはじめ、ジオラマとの一体案内板や病院の受付、さらに家庭用冷蔵庫など、様々なシーンで活用することができるという。今後の展開が非常に楽しみな近未来的なソリューションと言えよう。