ニュースリリース

〈2019.11.21〉看板点検足場の鉄パイプ落下事故「誤って落とした」

 

 

 

 

 11月19日、和歌山市十三番丁の12階建てビルで、 看板安全保守点検のため組んでいた工事用の足場から鉄パイプが落下し、通行していた男性に直撃して死亡した事故で、

警察は業務上過失致死の疑いで工事を請け負っていた工事元請けの「SIGN TAKASE」と、下請けの「ヒロケン」を捜索。

20日午前、2業者には捜査員が建物内に入り、業務日誌や契約書などを押収したという。

 


 ビルの屋上から地上まではおよそ45メートルで、落下した鉄パイプは長さが1.5メートル、直径4.5センチ、重さは約5キロだという。
同所では当該事故の4日前(15日)にも鉄パイプが落下しており、業者が安全対策の徹底を申し出ていたところだった。

 

 当時は7人の作業員が足場の解体作業にあたっていて、調べに対し「鉄パイプを誤って落としてしまった」といった趣旨の説明をしている。

 


 事故の現場で足場の解体工事を請け負っていた和歌山市の業者、「ヒロケン」の代表者は、「被害にあった方やご家族に深くおわびしたい」と話している。

 事故の4日前(15日)にも鉄パイプが落下し、再発防止策を取ることになっていたことについては、「防護ネットは設置していたが、警察の事情聴取もあるので、なぜ落下してしまったかなど具体的なことは言えない。詳しいことがはっきりした段階で報告したい」と話した。

 


 工事の元請けの「SIGN TAKASE」の高瀬睦信代表は、事故で亡くなった男性の遺族に対して、「誠心誠意、対応させていただくしかない」と話した。
4日前にも同じ現場で鉄パイプが落下する事故が起きたため、事故が起きた19日も工事を始める前の午前8時から朝礼を行い、現場の責任者として再発防止策を徹底するよう作業員に伝えていたと話した。
しかし、その朝礼のあとわずか30分足らずで再び落下事故が起きたことについて質問されると「作業員にしっかり伝わっていたのかと言われるとちょっとわからないところがある」と話している。



15日に鉄パイプが落下した際は、足場の解体作業中のことだった。

鉄パイプを固定する金具がゆるんでおり、鉄パイプ1本が地上に落下した。

ビル管理側はそれを受け、解体工事を中止し、「SIGN TAKASE」、「ヒロケン」の2業者を呼んで現場の点検を行い、金具がゆるんでいないかすべて確認した。

さらに再発防止策をまとめるよう指示し、今月16日には、2業者が連名で報告書を提出している。

 

 

報告書では、主な安全対策として、落下物を防ぐための防護ネットを設置することや、足場の解体を行う際には、鉄パイプに落下防止のロープを取り付けること、そして、法律にのっとった安全対策をとることなどを確認しているとのことだ。
このうち、防護ネットについては、以前に設置されていたものの解体工事がすべて終わる前に取り外されていたため、再度、設置することになったという。
この再発防止策の報告を受けて、今月18日に足場の解体工事が再開されたばかりだった。



和歌山市によると、工事現場で落下物の事故を防ぐための対策は、建築基準法などで定められている。
それによると、地上から7メートル以上の高さで工事を行うなど、物が落下すると周囲の人に危害が及ぶおそれがある場合には、周りを鉄製の網などで覆う対策や、落下物を受け止めるための防護柵を足場から突き出すように設置することなどが定められているという。

 


警察は、現場で安全管理が徹底されていなかったとみて調べている。

 

 

引用元:

 

NHK

https://www3.nhk.or.jp/lnews/wakayama/20191120/2040004188.html

 

https://www3.nhk.or.jp/lnews/wakayama/20191121/2040004189.html

この記事を見た人はこんな記事を読んでいます