方正(株)と青山商事(株)のグループ企業である(株)アスコンは共同で、AIを利用したチラシ校正支援システムを開発した。
今回開発したAI校正システムは、チラシ原稿の文字データと制作結果の画像データをAIが自動識別・比較することで校正漏れの箇所を発見するもの。校正に掛かる時間とミスを大幅に軽減でき、制作効率と品質が向上する。既にアスコンのチラシ制作現場で実運用検証段階に入っており、労務削減による制作コストダウンとミスの削減を期待する。
方正(株)・(株)アスコンの2社では、今後AI学習を継続することによって校正精度を高め、全国の印刷会社や制作会社が利用できる校正支援サービスを共同で運営する計画であり、サービスモデルを想定した特許の出願を2社共同で済ませている。方正(株)は今後、今回の校正AIをはじめこれまで培った他のAI技術も応用したソリューション実績を広く展開したいという。
スーパーやドラッグストアの折込チラシの制作過程において、発注側と受注する制作会社側で何度も校正のやり取りが発生するが、全制作工程のうちかなり大きな時間を要している。しかしながら、大量の変更指示を漏れなく反映することは難しく、通年で見ればミスをゼロにすることはできていない。
今回のAI校正システムは、方正(株)・(株)アスコンが昨年から共同で開発に取り組んできたものであり、チラシ制作で利用している実際の運用データを用いPOC(Proof of Concept・概念実証)を繰り返すことで実現した。