新規看板がなくても既存看板へアプローチ、
素晴らしい景観と両立する京都の看板事情。
看板やディスプレイ、展示会関連の資材を幅広く販売している(株)キヌガワ京都。京都では景観を守るため、屋外広告物に対して厳しい規制を設けており、看板の数が少ないのも事実だ。そんな中で取り扱いを開始したキーパーコーティングの魅力とは。今回は同社営業部の長村 嵐氏に、京都ならではの看板事情とキーパーコーティングについて聞いた。
▲ (株)キヌガワ京都 営業部の長村 嵐氏。
簡単に施工できるのも
キーパーコーティングの魅力
———キヌガワ京都のお客様はどのような業種が多いですか?
当社はサイン資材および装飾資材をメインに販売しており、お客様は看板屋さんが半数以上、残りがディスプレイ屋さんとなっています。
商品はかなり幅広く取り扱っており、サイン・ディスプレイではあまり使わない、建築系の資材なども揃えています。お客様からマニアックな要望を言われることもあるので、そういったことにも対応できるようにしています。キーパーコーティングは2021年の夏頃から取り扱いを開始し、販売代理店として看板屋さんへの提案を行っています。
———キーパーコーティングの施工を初めて見たときの感想を教えてください。
まずは単純に、施工がしやすそうだなと思いました。車にワックスを塗るような感覚で施工でき、それだけで看板が汚れにくくなるというのは魅力的だと感じました。
例えば、液体ラミネートはローラーを使ってコロコロ塗り広げますが、ローラーで均一に塗るのはなかなか難しい。でも、キーパーコーティングであれば、スポンジでサーッと塗り広げるだけ。ムラにもなりにくく、非常に簡単です。
———キーパーコーティング購入者へ向けた講習会などは行っているのですか?
KeePer技研さんにマニュアルを作っていただいたので、それを見ながら説明を行っています。もちろん講習は受けていただいた方が良いですが、講習を受けなくても使えるくらい施工が簡単というのもキーパーコーティングの良いところです。
先日は、KeePer技研さんにキーパーコーティングの講師としてセミナーに登壇いただきました。そこでは、多くの来場者が興味を持たれていましたよ。
▲ キヌガワ主催の内覧会でキーパーコーティングについてのセミナーを実施。
景観を重要視する京都の看板事情
———京都では広告物に対して厳しい規制がありますが、そのような中での看板向けの資材販売は大変ではないですか?
確かに、看板を取り付ける仕事より、取り外す仕事の方が多いという話を、お客様から聞きます。あとは色の規制がありますから、思い通りのデザインにできないということも聞きますね。
このように新規の看板案件が少ない状況ですので、京都の看板屋さんであっても和歌山や大阪など他府県に仕事へ行く方も多いです。やはり、新規の看板が減っている中で、例えばインクジェットメディアを看板屋さんへ持って行って「買ってください」、と言うのには抵抗があると思います。
ただ、キーパーコーティングに関しては、既存の看板にも施工できるので提案しやすいですよ。
———そうなると新規の看板より、既存の看板に対してアプローチしていくことが多くなりそうですね。
そうですね。看板点検の際に、オプションとしてつけませんか、という案内の仕方が良いのではないかなと思います。新規の看板だけではなく、既存の看板にも使えるというのはとても魅力的ですよね。
———京都の街並みはとてもきれいですが、京都の方は看板に対する美意識も高いのでしょうか?
特別美意識が高いと感じたことはありません。色味でいうと、京都の看板に使用できる色は決まっていて、明るい色は使えないんです。明るい色は色あせしやすいですが、京都の看板は渋い色が多いので、そもそも色あせしにくく、長持ちするのかもしれません。加えて、昔と比べてメディアやインクの品質が向上し、耐久年数も増えています。そのため、京都だからといって、看板の点検回数が多いとか、清掃の回数が増えているといったことはないと思います。
ただ、もちろん汚れのない看板でありたいと思っておられる方は多いですから、キーパーコーティングを使うメリットは十分あります。
さまざまなアプローチの仕方
———提案先として、どういった場所にアプローチするのが良いと考えていますか?
コンビニやレストランなどのチェーン店に売り込んでいけたらいいなと思っています。全国展開のお店でなくても、京都だけで展開しているスーパーなどもありますから、そういったところへもアピールしていきたいと思っています。
以前、コンビニの前を通ったときにファサード看板を掃除しているのを見かけたのですが、掃除しているのはコンビニの店員さんでした。キーパーコーティングをしておけば、掃除する頻度を減らせます。人手不足と言われている昨今、このような手間を少しでも減らせるのは大きなメリットではないでしょうか。
あと、キーパーコーティングはターポリンにも施工できるので、ターポリンを使った看板や横断幕などをターゲットにするのも良いでしょう。
看板はラミネートをすることが多いですよね。ラミネートは、一般的に紫外線をカットし、色あせを抑制します。しかし汚れは落ちません。なかにはラミネートしているから汚れも落ちる、と勘違いしている方も多いようですが、そうではありません。
つまり、ラミネートの代わりにキーパーコーティングを提案すれば、多くの方に受け入れてもらえるのではないかということです。ターポリンとの相性はすごく良いと思いますね。
また、デジタルサイネージの筐体や液晶にもキーパーコーティングが使えるというのであれば、さらに提案先が増えそうです。弊社は5年ぐらい前から、デジタルサイネージを取り扱っています。当時はまだ高価だったこともあり、あまり使いたいという声はなかったのですが、最近は検討する方も増えてきました。
———キーパーコーティングを取り扱うにあたり、課題となっていることはありますか?
キーパー技研さんでは現在、キーパーコーティングを6本1ロットとして販売されています。当社も同じロットで購入しています。
これは車用のロットがそうなっているからなのですが、このロットですと看板屋さんが手に取りづらく、試しに買ってみようとはならないのかなと感じています。だからといって、本数を減らして看板用のロットにすると、単価が高くなってしまうという問題が発生します。
だったら当社のような代理店でバラして売ればいいじゃないか、と言われるかもしれませんが、当社の倉庫がそこまで大きいわけではないので在庫を抱えきれなかったり、他のメーカーさんの製品なのですが、在庫が残っている状態でぴたりと売れなくなってしまったケースも過去にあり、なかなか難しい状況です。
当社としましては、サンプルを配ったりして、実際にキーパーコーティングを体感してもらえるよう工夫していきたいと考えています。加えて先述のように、ターポリンを使った看板をターゲットにする。ターポリンは平米数の大きなものが多いので、ロットの問題も解消するかもしれません。
【問い合わせ】
(株)キヌガワ 京都
京都市南区上鳥羽山ノ本町254番地
Tel.075-694-2111
Fax.075-694-2113
KeePer技研(株)
愛知県大府市吉川町4-17
Tel.0120-517-158
https://www.keepercoating.jp/corp/