S&Dセレクション

〈2024.7.10〉キクシマの新設屋上看板

塩害や耐候性を考慮したスペックで
色調鮮やかな発色を実現した大型看板。

JR桜木町駅前に(株)キクシマの大型屋上看板が誕生した。看板のサイズは長面がW12,200mm(2面)、短面がW8,650mm(2面)で計420㎡。屋外長期耐候性を実現し、塩害ロケーションにも有効な看板となっている。

▲ JR桜木町駅前(横浜市中区)に誕生した、キクシマの大型屋上看板。キクシマのロゴと共に、同社の企業理念である「人と街が輝く未来のために」がよく目立っている。

E00030▲ キクシマの事業内容も掲出。

 

 

 

「人と街が輝く未来のために」

 

 キクシマは、1964年に横浜で鉄骨加工業としてスタートした総合建設業を営む会社。注文住宅建築・商業、福祉施設建築・耐震補強・鉄骨製作などを中心に展開している。特に建築家と作るデザイン建築に力を入れており、神奈川建築コンクールでは16作品が受賞するなどの功績を持つ。

 キクシマの大型屋上看板が設置されたビルには、以前は別の屋上看板が設置されていた。今回、同社はこのビルを購入し、それをきっかけに自社の屋上看板を設置することになった。

 看板のデザインにおいては、上段の「キクシマ」が目立つ様に意識して、グラデーションと背景の「K」文字のバランスを何度も微調整したという。また下段では、キクシマという会社をより知ってもらいたいと言う思いを込めて、「人と街が輝く未来のために」という企業理念と事業内容を掲出している。

 

 

▲ 照明点灯時にはキクシマのロゴが綺麗に浮かび上がり、昼間とは違った印象に。



看板のグラフィック出力には、ラテックスインクジェットプリンター「RICOH Pro L5160e」を使用(上)、メディアは長期耐候性塩ビを使用した。その後、耐候性に優れたグロスフッ素ラミネート加工(右)を施しており、このグロスフッ素ラミネートがグラフィックの発色を最大限に引き立てている。

 

 


時間・角度・天候によって
見え方が変化する

 

 今回、キクシマからは『簡単にはメンテナンスできる場所ではないので、塩害や日焼けなどを考慮した最良の素材選定から施工まで対応してほしい』という要望があった。これに対応するため、長期耐候性塩ビ(リンテックサインシステム社製「GIY-1ZE5」)による板面に、耐候性に優れたグロスフッ素ラミネート(リンテックサインシステム社製「GSL-6148」)加工を施した。

 なお、420㎡に及ぶ看板のグラフィックは、長さ6mを超えるメディア(長期耐候性塩ビ+グロスフッ素ラミネート)87枚で再現している。デザインからデータ制作、出力・加工、施工までを担当したのは(株)f.ディライト。出力にはラテックスインクジェットプリンター「RICOH Pro L5160e」を使用した。f.ディライトの専務取締役である伏木 栄二郎氏は『今回の事例が、今後の業界にとって良き事案になればと思います。屋外耐候性6年目標で、ゼネコンスペックになれば幸い』と語る。

 新たに誕生したキクシマの大型屋上看板は、グロスフッ素ラミネートの仕上がりが鏡面効果をもたらし、時間や角度、天候などによって見え方が変化する。日が暮れると、看板の上下に設置されたLED照明により、キクシマのロゴが綺麗に浮かび上がる。キクシマの取締役 社長室 室長である湯川洋幸氏も『今回の様な大規模な広告看板を掲出した経験が無かったため、デザイン及び全体のバランスなどの検証や打合せを社内で何度も行いました。完成するまでは不安でしたが、いざ足場を解体して全貌が見えたときには、とても満足のいく仕上りとなっており、大変嬉しく感じています。場所的にもかなり目立つ位置なので、多くの方から「看板見たよ!」とお声がけいただくことがあり、反響の大きさを実感しています』と話しており、好評のようだ。

■ 看板所在地
神奈川県横浜市中区花咲町1-18-1
キクシマ桜木町ビル(屋上)


【問い合わせ】
(株)f.ディライト
神奈川県横浜市青葉区鉄町1209
Tel.045-500-9037 E-mail:e.fushiki@fdelight.co.jp
https://fdelight.co.jp

この記事を見た人はこんな記事を読んでいます