S&Dセレクション

「デジタルサイネージ ジャパン2017」 BOEジャパン(株)ブース

リアルを凌駕する圧倒的な8K空間を創造し、デジタルサイネージへの活用を提案。

 

55型液晶ディスプレイ16面で構成した大画面マルチディスプレイ(220型相当)と98型液晶ディスプレイ2面からなる「BOE8KSIGN」。液晶ディスプレイは、囲まれ感をもたらすカーブ状に設置し、3画面が連携したオリジナル・コンテンツにより、一体感ある8K空間を創り出した。非圧縮の8K映像が来場者の注目を集めていた。なお、「BOE8KSIGN」は、出展企業各社のエントリー製品から選出される「DSJBESTOFSHOWAWARD2017」に輝いている。


空間をバーチャルなものからリアルなものに変える

 BOEジャパン(株)は、従来の受動的ディスプレイにとどまらず、クラウド、ビッグデータ、AIを基に、双方向にあらゆるIoT端末への映像と情報の配信、またそれらを活用したサービスを提供できる新たなIoTサイネージシステムを紹介。さらに、業界に先駆けて取り組んできた大画面8K高精細システムおよび独自コンテンツの経験とノウハウをフルに活用、リアルを凌駕する圧倒的な8K空間を創造し、デジタルサイネージへの活用を提案した。
 なお、出展システムは、液晶デバイスからディスプレイ完成品やシステムソフトウェア、コンテンツまで、同社のコンセプトに基づき、全て自社で一貫して開発・生産・製作したものだという。担当者は、今回の出展内容について以下のように語っている。
 『製品単体でご紹介するのではなく、ブース全体をデジタルサイネージ空間とし、来場者の方にお見せしました。製品一つひとつを見ても非常にユニークなものが揃っているのですが、例えば、正面にある8Kマルチディスプレイの構造やコンテンツ、マルチの左右に設置したサイネージとのバランスなど、いかにわかりやすくサイネージシステムを伝えるかに重きを置きました。
 8K映像に関しましては、まだまだ見たことのある方が少ないと思います。今回は、8Kそのものに、空間をバーチャルなものからリアルなものに変える力があるということを示したくて、ファインテックジャパン(2017年4月5日~7日開催)に引き続き、窓(をイメージしたサイネージ)も提案させていただきました。
 BOEは、液晶パネルメーカーとしてのビジネスから、透明液晶システムや壁面の3画面連携システムなど、インタラクティブに情報とコンテンツを配信するところまで事業を拡げて、もっと付加価値が高く、お客様に喜んでいただけるようなものをご提供いたします』。

 

「IoTインタラクティブ透明ディスプレイシステム」。搭載された人感センサーやカメラなどにより、個人(視聴者)とIoTディスプレイ端末が双方向で繋がり、クラウド上に蓄積されたビックデータから個人に有用な情報を提供してくれる。


非圧縮の8K超大画面映像による 臨場感のある鮮やか色彩表現

 BOEブースで特に注目を集めていたのが、ブース正面に設置された「BOE8KSIGN」だ。非圧縮の8K超大画面映像は、臨場感のある鮮やかな色彩表現を実現していた。
 同サイネージシステムでは、センターに55インチ液晶ディスプレイ16面(4×4)で構成した超大画面(220インチ相当)、左右に縦型大画面(各98インチ)を、囲まれ感をもたらすカーブ状に設置。3画面が連携したオリジナル・コンテンツにより、一体感ある8K空間を創り出した。
 また、98型8K液晶ディスプレイを部屋の窓に見立てた展示では、最初はブラインドが閉まっている映像を表示し、そのブラインドが少しずつ上がっていくと、窓(液晶画面)の向こうには現実と見紛うような東京の風景が広がっているという、超高精細映像による演出が展開。ブラインドが映像によるものだとわかると、来場者からは驚きの声があがっていた。
 なお、同液晶ディスプレイは、2016年リオ・オリンピックにおいて、現地リオにて世界初となる地上波8Kライブ中継ディスプレイとして採用されている。

 

 

4K対応の84型インタラクティブディスプレイも展示。


既存の機器やライフスタイルを革新していくシステム

 BOEが展開する“IoTサイネージシステム”の中心的ソリューションとなるのが、「IoTインタラクティブ透明ディスプレイシステム」だろう。
 同社は同システムについて、『“透明だから先が見える”というコンセプトのもと、現物の対象物が見える透明ディスプレイに各種インタラクティブ・センサーを加え、既存の機器やライフスタイルを、革新していくシステムである』と話す。タッチや非接触センサーなどで、個人とIoTディスプレイ端末が双方向で繋がり、興味のあるアクセス内容、伝言、健康データなどが、セキュアな環境でクラウド上に蓄積、蓄積されたビックデータはAIにより処理・分析され、個人に有用な情報を、あたかも人間と会話しているように語りかけてくれるという。
 そして、このシステムを現実のビジネス用途に展開しているのが「業務用冷凍冷蔵庫透明ディスプレイIoTシステム」。スーパーマーケットやコンビニエンスストアなどで使用される業務用冷凍冷蔵庫に、透明ディスプレイを搭載したサイネージであり、冷凍冷蔵庫のガラス扉上に、人の注目を集める映像や商品販促、イベント情報などを配信し、店舗の売上増加に貢献するというものだ。距離センサーにより、人の視距離に応じた効果的なコンテンツの切り替えが可能なほか、複数台を組み合わせた映像配信により、よりダイナミックな販促を行うことができる。

 

▲ 98型8K液晶ディスプレイを部屋の窓に見立てて展示。最初はブラインドが閉まっている映像を表示し、そのブラインドが少しずつ上がっていくと、窓の向こうには現実と見紛うような東京の風景が広がっているという、超高精細映像による演出が展開する。

こちらの情報は月刊サイン&ディスプレイ2017年7月号で掲載しております。

問い合わせ

BOE ジャパン(株)
東京都港区港南 2-16-1 品川イーストワンタワー 4F
Tel.03-6712-3960 Fax.03-6712-3961
http://www.boe.co.jp

この記事を見た人はこんな記事を読んでいます