デジタルサイネージ トレンド

〈2020.6.26〉大阪駅のデジタルサイネージ 計72面でデジタルOOH広告配信に向けインプレッション計測の実証実験を開始

 (株)JR西日本コミュニケーションズと(株)LIVE BOARDは、大阪駅の2箇所のデジタルサイネージ(大阪駅NGB1階東西通路デジタルサイネージ30面セット、J・ADビジョンWEST大阪駅御堂筋口セット)の計72面で、将来的に「LIVE BOARD Network」に接続し、デジタルOOH(デジタル屋外広告。以下、DOOH)を広告配信することを目指し、インプレッション計測の実証実験を2020年6月24日から開始した。

 

 

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▲大阪駅NGB1階東西通路デジタルサイネージ30面セット

 

 

 JR西日本コミュニケーションズでは、主要ターミナル駅において、駅利用者への効果的な広告訴求が可能な広告メディアであるデジタルサイネージのネットワーク展開を積極的に進めている。

 

 今回の実証実験は、大阪駅の2箇所のデジタルサイネージをLIVE BOARDが提供しているLIVE BOARD Networkに接続し、インプレッションベースでDOOH広告配信を行うことを目指した実証実験になる。LIVE BOARD Networkは、DOOH広告のアドネットワーク※1化により、手間なく小グロスで複数の面への掲載を実現しており、掲載期間や配信時間帯も柔軟に対応できることが特長。インプレッションの計測にあたっては、デジタルサイネージに設置されたカメラでローカルセンシング※2データを収集し、エッジAIボックスのEDGEMATRIX ® Edge AI Box-Indoorを使用して高速かつセキュアなエッジAI解析を実施することでDOOH広告の視認数の計測が可能となる。

 

 DOOHアドネットワークでの広告配信が実現した場合は、大阪駅NGB1階東西通路デジタルサイネージ30面セット、J・ADビジョンWEST大阪駅御堂筋口セットのような駅に設置されたデジタルサイネージを連動させた広告クリエイティブのプログラマティックな展開が可能となり、これはLIVE BOARD Networkとして初の取り組みとなる。

 

 また、JR西日本コミュニケーションズとしても、広告媒体の視認者数をカメラ画像のセンシングにより計測し、さらに、デジタルサイネージを全国の屋外DOOHネットワークと連動する初の取り組みとなる。

 

※1 アドネットワーク

複数の広告媒体を集めて広告配信ネットワークを作り、それらの媒体に広告をまとめて配信する仕組み。

※2 ローカルセンシング

特定エリアでの感知機器を使った情報取得。

 

【各社の役割】

■ (株)JR西日本コミュニケーションズ

・コンテンツマネジメントシステム(CMS)の運用・管理

・広告面の運用・管理

・カメラによるカウントデータの生成

 

■ (株)LIVE BOARD

・広告配信プラットフォームの運用・管理

・屋内インプレッション計測モデルの検討・提供

 

 

 

※ ローカルセンシングにおいては、設置されたカメラで通行者の映像を撮影するものの、録画は一切行っておらず、取得した映像データは機械的に個人を特定できない統計情報に変換後、即時に破棄される(統計情報の変換に人は一切関与しない)。また、統計情報から事後的に個人を特定するような解析も行わない。よって、本実験で取得するデータは、個人情報保護法により取り扱われる「個人情報」には含まれない。

 

 今回の実証実験にあたっては、生活者のプライバシーに十分配慮しながら利便性を高めるために(一社)デジタルサイネージコンソーシアムが策定した、「センシングサイネージガイドライン」、およびIoT推進コンソーシアム、総務省、経済産業省による「カメラ画像利活用ガイドブックVer.2.0」に準拠した運用を行い、通行者に十分配慮する。

 

※ 社名は五十音順

 

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